森下スタジオの再開&築地新スタジオのOPENを始めます。 不安に思われる方もいると思うので、
スタジオとしての考えと対策を書いていきます。 追記①2020.6.4:
このようなことを書くにあたって一つお伝えしたいことがあります。
私KaQ先生は今ではダンス講師が主な仕事になっていますが、
実は国立大学の生物学部を卒業しています。
学部生までですので専門性というのは高くありませんが、
所属していた研究室は細胞生物学が専門、
一時期取り沙汰されたPCRについては仕組みから理解していて、
実際にPCR法で遺伝子の増幅などを実験の一部として行っていました。 そのため、3月頃からPCR検査の拡大については反対でした。
PCR検査やウイルスと細菌の違い遺伝子のことについて理解して語れる
数少ない人間であります。
PCR検査については、当初からその信頼性の低さが懸念されています。
というのもPCRという手法は、
ウイルスの残骸までも陽性として感知してしまうことや、
そもそも細胞内に侵入していないウイルスについても陽性として感知してしまうからです。
他人が咳をしてそのウイルスやウイルス断片が粘膜に付着する、
そのタイミングでPCR検査をした場合、たとえ細胞内にウイルスが侵入していなくても、
PCR検査で陽性となります。
症状が出ていない状態で『陽性患者』として入院させるのは現段階(2020年6月)では
かなり無理があるのではないかと思っています。
軽症状の場合は、粘膜にとりついたウイルスが細胞内で増殖している可能性が高く、
これから拡散していく恐れがありますから、隔離する必要があります。
◆新型コロナウイルスについて
一番大事なことが
『感染者がいなければ感染しない』
という事実です。
ウイルスは自然発生するものではなくて誰かから誰かへと感染っていくものです。
たとえば手すりなどの接触部分から感染が広がる場合もありますが、
そういう場所でも最長で2-3日でその感染効果を失います。
空気中に漂う場合は数時間でウイルス自体が壊れて、
感染できない状態になってしまいます。
そしてもう一つ
『2週間以上症状がでなければ感染していない』
これもとても大事なことです。
新型コロナウイルスがこれだけ世界中で感染を拡大させたのは、
感染力が強く、潜伏期間(感染してから症状が出るまでの時間)が長い、
ということが要因になります。
インフルエンザの潜伏期間は最大でも7日間ほどですが、
新型コロナウイルスの場合最大で12日間との報告があります。
『2週間隔離』の原則はこれを元に決められています。
当スタジオの場合、
通ってくださる顧客の半分以上が地元エリアに住む中学生以下であり、
もう『2週間』の何倍もの期間をStayHomeしています。
ですので生徒同士が集まって感染を拡大させる可能性はゼロです。
この場合、感染をさせる可能性が一番高いのは、
買い物などで外出する大人になりますが、この状況下であれば、
当スタジオの保護者の皆様も含めてほとんどの大人は、
外出時にマスクを着用し、手洗いうがいに気を使っていらっしゃいます。
東京都の新規感染者の数がGW前後から下がり始めているのが、
その証拠になります。
以上を元にStudio ENTRADAではスタジオの再開を始めることにしました。
◆対策について
新型コロナウイルスをどう予防すればいいか、
についてもだいぶわかってきています。
いちばん大切なことは『手洗いうがい』
空気中にウイルスを吸い込むよりも、
手についたウイルスが口元を触るなどして
吸い込まれることのほうが多いようです。
また石鹸をつけての手洗いが一番効果が高く、
アルコール製剤での手を拭くのはその次になります。
感染機会を減らす目的では、
水洗いでもこまめに手を洗うのが大事とのことです。
森下も築地も手洗いができる流しがありますので、
そちらを使っての『手洗いうがい』を心がけます。
またアルコール製剤もスタジオに用意してあります。
次に『マスクと換気』
レッスン中はマスクの着用を推奨します。
ただこれについては、ダンスという有酸素運動の特性上、
完全に実施することには注意が必要です。
マスクは感染を予防する効果よりも、
感染者が感染を拡大させないようにする効果のほうが高いです。
感染者がゼロに近い状況であれば、マスクについては神経質になる必要はないと考えます。
それよりも大事なことは換気です。
もし感染者がいた場合、その人に喉の粘膜から飛んだ唾などに、
ウイルスが付着して空気中を漂います。
その粒子の密度が高くなると、感染の確率があがります。
ですので、空気をどんどん入れ替えていくことで、
感染の確率を減らすことができます。
森下も築地も、窓と換気扇を備えています。
築地はなんと4基も!
ですので窓を開けながら換気扇をつけることで、
空気を入れ替え続けることができます。
追記2020.6.4②:
マスク着用については必須ではありません。
というのもマスク着用自体は感染者がいる可能性が高い空間でのみ
効力を発揮します。お互いに感染している可能性が限りなく低い状態で、
怖がってマスクを着用すること自体は正直意味がありません。 また、マスク着用の効果は感染させない>>感染しないであり、
例えば少し咳き込んできているような状態に着用することで、
他人への感染を防ぐ効果が高いのです。
もちろん自分が感染しない効果も少なからずありますが、 どちらかというと自分の身を守るよりも他人を守る効果が高いものです。 感染拡大を抑えるにはマスクに神経質になるよりも、
換気をちゃんしたほうが効果的です。 :
追記2020.6.4④:
新型コロナウイルス対策でもう一つ
『フェイスシールドの着用』
というのがありますが、これは果たしてどの程度効果があるでしょうか?
自分としてはマスクに比べると効果は低く、神経質に使うほどのものではない、
と思っています。
どういう場所で必要かというと、いわゆる三密な状態でずっと仕事をしなければいけない場合です。 医療従事者はこれに該当すると思います。 眼の粘膜から感染する可能性があるので必要なのですが、
眼自体はいつも涙によって鼻と喉に比べてもより協力に守られています。 外気に直接触れる場所なので身体の他の粘膜に比べても、
免疫の機構が強力にできています。 もし周りに咳き込んだまま運動したりダンスをしている人がいれば、
とても有効な手段ですが、そもそもそんな人がいたら帰ってもらいますよね。 というわけでフェイスシールドの着用はStudio ENTRADAでは推奨もしていません。 都会のど真ん中でキャンプ用品を持ち歩くような過剰さがあると思っています。
:
『手洗いうがい』『マスクと換気』の2つを気をつけることで、
もし無症状の感染者がいた場合でも感染の確率を下げられます。
むしろ、これからの季節気をつけなければいけないことは、
エアコンをどこまで運用するか、になります。
暑くなってきています。
エアコンの空気というのは循環しているだけなので、
空気を入れ替えるためには窓を開けて外気を取り入れないといけませんが、
外の気温が上がっています。
熱中症にも気をつけつつ、
エアコンの稼働と窓&換気扇による換気を行って、
感染予防だけでなく熱中症予防を心がけたいと思います。
追記2020.6.4③:
気温と湿度とウイルスの関係。
コロナウイルスが流行した時期は、中国も日本も欧州も米国も、
すべて冬にはじまりました。
特に感染拡大の原因と言われる中国武漢の地は大陸性の気候で、
冬場は特に乾燥します。
新型コロナウイルスの場合、気温よりも湿度によって感染率が変わると
自分は考えています。
ヒトの体には自然免疫と獲得免疫という大きな2つのシステムがあります。
警察(普段からパトロールして街の治安を維持)と 刑事(特定の犯行に対して組織だって捜査)の違いだと思って下さい。
そんな免疫システムの一つに『粘膜』があります。
『粘膜』とは外の空気に触れる上皮細胞がネバネバした分泌液を出している状態のものです。
鼻の内側がわかりやすいですね、鼻の内側の皮膚と鼻水。
花粉も細菌もウイルスも、基本的にはこの粘膜のネバネバした部分に捕まります。
プールに例えると、外から飛び込んだ抗原(細菌、ウイルスetc)はプールの底である
細胞膜までたどり着いてそこから細胞内に侵入しようとします。
これが侵入してしまうと『感染』です。
細菌の場合、自分で動けるので体液の流れに乗って身体のあちこちにいって悪さをします。
ウイルスの場合、自分で動けないので細胞の表面に触れたらそこから細胞内に侵入し、
細胞分裂の仕組みを借りてウイルス自体が分裂します。
大事なのはウイルスが自分で動けないということです。
ネバネバでドロドロの粘膜が厚みを保っている場合、プールの底にたどり着くのは簡単ではありません。
反対に乾燥する季節では、プールの水が蒸発しやすくその分プールの底にたどり着きやすいのです。
ですので、これから高温多湿を迎える日本の夏に新型コロナウイルスが3月までのように、
感染拡大していくとは考えられません。
気にしなくていけないのは10月以降、空気が感想していく時期になってからです。
その時期にまた、真面目に手洗いうがいをこまめにするのがいいと思います。
:
追記7.17④:
2020年7月17日現在で、都内では一日あたり200人を超す陽性者が発見されています。
数値のうえでは感染拡大しています。
しかし東京都の重症患者数を見ると10人を下回っています。
【PCR検査数が増えている】
【陽性判定される人数が増えている】
【重症患者は減っている】
というのが現時点でわかる事実になります。
これらから推測されるのは 『感染は拡大している』
『感染して重篤化する人はほとんどいない』
という状況のようです。
【陽性者数】というあやふやな数字に惑わされずに、
スタジオでのレッスンを維持していきたいと思います。
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以上、考え方と対策について書きました。
感染をしない・させないような行動はまだまだ必要です。
しかし、時間をかけてウイルスについての対策が、
社会全体で進んできています。
その知識を元に新しく、今まで通りの生活を取り戻していけたらと、
思っています。
スタジオでのレッスン参加については各ご家庭の判断をしていただいて、
当スタジオとしては、今まではできなかった選択肢を、
一つ増やした上でお選びいただけたらと思います。
Studio ENTRADA KaQ
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